[嘘のたべもの]vol.1 寿司をやる

Column

お昼過ぎに起きた。

なんだってこんなことになっているのかといえば、
昨夜友人とオンラインで会話していたら夜中三時にまでなってしまったのだった。

大学からの友人と、昔沖縄に旅行していた時に知り合った友人がきっと気が合うだろうと思ったので呼んでみたわけだったのだが、同い年の二人は絵を描く二人で、感性も鋭くて面白いのですぐに打ち解け、三人でダラダラ夜中まで話してしまったわけなのだが、正直かなり楽しかった。

夜が更けてきたころ、突然「買った変なものを見せ合いましょう」となってみんな画面の外から何やらを持ってきた。

沖縄の友人は「これは、イギリスの玩具で」といいながらハチの描かれた紙をブンブン振り回していた。ハチの羽音がするらしい。いらね〜笑。

ミニマリストの時代にこんな無駄なものを買っている人もいるのか。安心した。

次の子は、部屋の奥から巨大な何かを抱えてやってきた。デカい。「これは、ラオスで買ったんですけど」

それは、大量の手拭きペーパーだった。

どうやって持ってきたのかと聞くと、「スーツケースで」とのこと。さぞかしいろんなものを犠牲にしたんじゃなかろうかと思う。

いわく、「パケが可愛かったので…」

わたしが選んだのは、バザーで買った陶器の醤油さしだった。二人に比べて全然面白くはないが、非常にすてきなのだ。

2-300円くらいだったかと思うが、何に使うかピンと来ず、一旦家のオブジェとなっている。

というわけでお昼過ぎに起きたのだが、最近体調も優れずかといって土曜日を何もしないで終わりにするのもどうなのか。

定期的にあることだが、かなり精神が落ち込んできたので、突然寿司を頼むことにした。出前館。出前の館…。

お金がかかるしお金もかかるが、わたしは平気で何も食べないことがあるのでそれもよくない。注文した。

爽やかなお兄さんによる配達。寿司は10貫だったがお腹いっぱいになった。

レンコンのはさみ揚げも一緒に頼んでいたのだが、これがかなりおいしかった。わたしはレンコンがかなり好きなのだと改めて実感した。レンコンを噛み締めると、生姜が効いているのもよかった。

以前、居心地が良くて好きだなと思う人が作ってくれた鶏団子にも生姜が効いていておいしかった。

その話はべつにしたくないが、そう思うと虚しいものを積んでいたのかなとかも思ったけど、空っぽの胃に詰め込まれた寿司とレンコンのはさみ揚げによって、ほんとうに空っぽになったような気持ちが今は塞がっている。

[嘘のたべもの]

名前:づ
手間をかけずに栄養をとりたいと考えている。
げんきなときと、そうでない時がある。
謎犬愛好家です。