こや

[つまみ読む生活]vol.19 食べ方のクセ

Column

「おはよう」のあなたも、「こんばんは」なあなたも、こんにちは。第19話です。

「あ〜もう〜花粉め〜このやろ〜(怒)!」って感じで鼻の穴にティッシュ突っ込んだままま失礼します。忘れもしない私の花粉症デビューは中学3年生の登校中。「あ、キタ」と思った瞬間がありました。非花粉症の人は“認めたら負け”という謎のルールを持っていますが、私は「あ、キタ」の瞬間に負けを認めましたわ。認めたらもう私の体は完全にそっち側にいき、徐々に辛くなるというグラデーションを経ずに初めからまじでヒドイ症状がスタート。そこから早10年……。「1月後半からゴールデンウィーク前までの私は人間としてのパフォーマンスが40%だからよろしく」と周囲に断言するほどでございます。

よく考えたら1年の約半分ではないか。恐ろしい病だこと。そしてこの病は(症状の程度はまちまちにせよ)3人に1人の割合で発症しているという……。もうiPhoneの進化もAIの進歩も止まっていいから全技術を集結して花粉を何とかして!と思う木曜日の14時半です。

怒りながら調べてみると、スギを大量伐採すれば良いというわけもなく、かなり複雑で大きな問題が立ちはだかっていたのでした。調べるほどに途方もなく、自分に合う薬を探すとか、洗濯物を外に干さないとか外出を控えるとかで、花粉から逃れることしかないのでした。

……前置きが長い!!花粉の記事か!?

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さて、大人になってから自分の変なクセに気づく、ということは割と多いですよね。家族はもちろんですが、小さい頃からの友達って「当たり前の共有」を知らないうちにしていたんだなーと思います。価値観とか好みとか使う語彙が似てるのって、人間が形成されていく時期を共にしてたからなのかも。大人になって自分のフィールドから遠い人と仲良くなったりして、初めて気にしていなかった独自のクセに気づかされるのです。

社会人になってから仲良くなった友達と3回目くらいかのご飯で、その子が私を見て急に笑い出したので何かと思ったら、

「こやちゃんってさ〜、最後の一口まで本当バランスよく食べるよね〜」と言うのです。

「!?」となって自分の皿を見たら、全ての食材があと一口の状態で綺麗に残っていたのでした。その後も、一緒に食事するたびに食べ終わる直前の皿を見て笑うのです。毎回写真を撮って記録してくれるから、いつかZINEにでもしようかしら。

友達にクセを自覚させられてから食べたショートケーキは、最後の一口までちゃんと苺が乗っかっていました。是非ともカレーライスや定食でその実力を見せつけたいものです。

お父さんにクセの話をしたら、「そうだな、ラーメン食べる時にレンゲにスープと具と麺を入れて小さなどんぶりを作って一口ずつ食べてたもんな」と言われました。確かに小さい時は麺を上手くすすれなくってそうやって食べていました。随分クセ歴が長いようだ。

「みんな意外と見てるなー!!」と思ったけれど、わたしのバランス食べが見事で面白いと思った人に今まで出会ったことがなかったので、私を笑う友達もなかなか独自の笑いのクセがあるなと思います。

昨夜、ふと思い出したように自分のお椀を覗いたら味噌汁の具すらもしっかり一定の分量で、最後までキープして食べていたから流石にこれはおかしかったです。多分口が飽き性なのでしょう。常に何かと同時に口に入れたいんだと思います。

独自のクセ、気づいてないだけで実はもっとあるかもしれません。人のクセを見つけるのも面白いですよね。食べ方のクセ、手のクセ、話し方のクセ、笑いのクセ、寝癖……。いろんな人のクセを検証し、そこから見える真実をゲットしていきたいものです。

今回はこの辺で。ごちそうさまでした。

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