[つまみ読む生活]vol.20 ファスティングしてみるか
「おはよう」のあなたも、「こんばんは」なあなたも、こんにちは。第20話です。
ここ最近、前置きが長くて本編が比較的短いという詐欺まがいな行為を連発していたので、今回は2行にしておこうと思う木曜日の12時です。
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さて、最近は食欲が半端ないです。冷静になって「本当にお腹空いてるのか?」と自分の体に問いかけたところ、「何か食べたいと思っちゃってるだけで生きていくのに必要な栄養分はとっくのとうに摂取されて、蓄積されまくってるよ」とのことだったので、
「じゃあ、ファスティングします!」と
ぷっくりしたお腹に向かってお返事したのでした。
「デトックス!胃の中をリセット!つまらない日常にイベントを!」とはりきって調べてみると、準備1日、本番2日、回復2日という5日間を月に1度やるくらいで「ファスティング」と呼べるらしい。そして準備期間も回復期間も思ってたより食べて良いものが多いし本番の2日間も「水だけ」ということもなく、甘酒とか飲んでいいっぽい。※色々な方法があるみたいなので自分に合ったものを見つけてください!
さっそくカレンダーに「ファスティング」と書いて5日間にわたるマーカーを引き、お母さんに「明日から私、ファスティングするから!」と宣言。お腹が空く前に就寝したのでした。
初日は土曜日。昼過ぎに起床してリビングに行くと、テーブルの上にカツ丼弁当がドンとある。「スーパーで安かったの!298円〜。出来たてだったから買っちゃった〜」と母。昨晩の宣言はもう忘れたのかと言葉を失ったけど、目の前にあるものを粗末にはできない。
「まあ今日は準備期間だし……夜は甘酒だけにすればいいか……」と自分を許し、美味しくカツ丼を摂取したのでありました。夜はお腹が空いてキツかった。たくさん水を飲む。そして体重を測っていないことに気づき、眠る前に測る。「体に色々入ってるし、参考にならない体重だな」と思いながら就寝。
2日目、朝起きた時は意外にもお腹は空いていなかった。体重を測ると500g減っている。展開の早さに驚く。少しやる気が出たところでリビングへ行くと、もやし炒めがドンと置いてある。「もやしならいいでしょ?」と母。
「違うんだよお!!!ファスティングってのは固形物を食べないんだよお!!!」
この人、協力的に見えてめちゃくちゃ邪魔してくるじゃん……。泣きそうになったけど、
「ま、もやしならいいか」と、食べる。(いいんかい)
その後は、甘酒だけで過ごすことに成功。自己肯定感がマイナスからゼロに戻った。「もうこのまま寝てしまえ。腹が減る前に寝てしまえ。」と21:30に就寝。
そして3日目、空腹のなか体重を測るとなぜか200g増えていた。もやしで200g?はあ。お腹すいた。餃子食べたい。白米3杯かきこみたい。なんでこんな辛い思いしてるんだろう。なんで私は2日間固形物を食べないってだけのこんなシンプルな事が出来ないんだろう。ていうかなんで好きなもの好きなだけ食べちゃいけないの?なんで細かったら綺麗だと思うの?誰のためにやってんの?もうムリ……。生きているのが辛いヨ。。。
心の落とし穴に落ちかけていたその時、玄関のチャイムがピンポーン。
そして届いたのが、
段ボールに敷き詰められたパレスホテルの豪華な焼き菓子たち。私と母が数日前に仕込んでいた爆弾である。忘れていた。
家に籠りっぱなしでお買い物や外食が出来ないストレスが溜まり、ちょっとおかしくなっていた母が「ネットショッピングしてみたい。やり方がわからないから手伝って!」と言い出してから始まったお取り寄せブーム。クッキー缶を一つだけ注文するつもりが、なんと12,000円以上買わないと送料無料にならないという罠にかかり、焼き菓子だけで1万円を超えるという大人な買い物。
「もういい、食べてまえ。美味しいものたくさん、好きなだけ。
心から楽しむべきだ。このタイミングで届いたってことはもうそういうことだ……。」
そう言い聞かせて、幸せなティータイムを過ごしました。
こうして今回のファスティングは、どこから始まってどこで終わったかもわからない感じで大失敗に終わりました。しかし何も得なかった訳ではなかった。一つ、気づいた事があります。
やるべきことって、我慢じゃなくて単に運動だよね!?
(うん、まあそれが難しんだけどね)
でも今は我慢よりは全然良いと思える。
あとは「もう食べない!」ってなっちゃう0か100かな思考も改善すべきですよね。
でもでも、もっと忘れちゃいけない事は、体型にとらわれて自信をなくす必要はないってことよね。
今回はこの辺で。ごちそうさまでした。
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