COFFEE AMP THE ROASTER
古着屋さんや道具屋さん、古くからある喫茶店などがずらりと並ぶ高円寺の商店街。JR高円寺駅からこの商店街を歩いた先には、街によく馴染むコーヒーショップの看板があります。今回は、COFFEE AMP THE ROASTERの店主、江木寛之さんにお話をお伺いしました。
高円寺の街の中で少しずつ姿を変えながらも、変わらず長い間住民の方々に受け入れられているこのお店は、どのようにお店を作っているのでしょうか。
インタビュー:しば田ゆき
写真:西野あゆみ
ー質の良いものを日常の中で楽しむことで、
日常の質をあげてくれる「スペシャルティコーヒー」の考え方
ーCOFFEE AMP THE ROASTERさんの創業はいつですか?
2009年1月です。
ーオープン前はダブルトールカフェさん※1で働かれていたという記事を拝見しました。お店を立ち上げた時のきっかけなどを教えてください。
※1.ダブルトールカフェ:全国で展開するエスプレッソカフェの店。
エスプレッソカフェで働いていて、コーヒーの入り口は「バリスタ」から入りました。あの当時は「バリスタ」という言葉も全然浸透していなくて、エスプレッソの飲み方もみなさん全然ご存知ないところからだったので、自分も少しずつ勉強していきました。そこから「スペシャルティコーヒー」というアイデアが新しく出てきて、それに触れることですごく興味が広がっていきました。
やっぱり自分のお店は自分の提供したい価値というものをお客様に伝えることができたら楽しいな、と思っていました。
独立するということは少し考えていたのですが、きっかけになったのは一度仕事でシアトルにいった時にローカルのコーヒーショップを見てまわりまして、それがすごく印象的だったことです。
ショップの中にロースター(焙煎機)があって、その場で作られたものを飲んで楽しめたり、その場で作られたコーヒー豆を買って帰れるというスタイルといいますか、その印象が強烈で。こういうことやりたいなってその時に強く思いました。
自分がお店を持つという、以前から考えていたアイデアとその経験が一緒になることで、やるんだったらロースターカフェで、みたいな形で今のこの形を頭に浮かべて作りました。
ーバリスタとして働いていたご経験と、シアトルで見た光景が一緒になったんですね。
そこから入っていってどんどんスペシャルティコーヒーというものを勉強していきました。質の良いものを日常の中で楽しむことで、日常の質をあげていくことができる素晴らしいものだと思いまして。
バリスタだったりロースターカフェがある中で自分がやりたいことってそこなんじゃないかなと。ロースターっていうところに比重が重くなる。
ーシアトルに行ったのは何年くらいなのですか?
自分がまだ20代半ばくらいだったんで、20年くらい前かもしれないですね。
当時日本にそういうスタイルが全くなくて。だからお店を最初に作る時結構苦労しました。真似できるお店もないし、参考にするものが全然なかったので、どう作っていけばいいのかが難しかったです。
今だったら日本にも有名店いろいろあって「あのお店みたいにやりたい」とか出てくると思うんですけど。
ーそうですよね。昔の焙煎屋さんっていうと豆が並んでて奥に焙煎機があって…
そうですね、樽が置いてあってみたいな。そういうのではない形の店がやりたいと思ってもなかなか周りに伝えるのが難しかったし、形にするのが難しかったです。
ー私も昔COFFEE AMP THE ROASTERさんにきた時に「日本では見たことない新しいお店!」って思って素敵だなと思っていたんです。最近はこういうスタイルの店が増えていますが、そのはしりだなぁと思っています。内装の具体的なイメージはやっぱりシアトルで見たものに影響されているんですか?
そうですね。そこで見た店がすごく強烈に印象に残っています。ゾッカだったりビバーチェだったりそういうところいくと本当にそうなんですよ。
大きさは全然違うんですけど焙煎機があってそこで焙煎作業してて、こっち側ではエスプレッソのカウンターがあってお客さんがコーヒーを頼んで飲んで、大きい犬連れてきたお父さんが新聞読んでたり、豆を買って帰ったり。しかも全然都会じゃなくて郊外にあったりするんですよね。
その地域の人のライフスタイルに本当にしっかり根付いている気がして素敵だなぁと思って。
ーお客様が家で1杯のコーヒーを飲む時間への想い
ーシアトルで見た光景から影響されている部分が大きいんですね。
大繁盛店を目指すのではなく、地域の人たちと長くお付き合いしていきたい、という感じがありますね。
自分も創業する前はコーヒー豆を買って家で楽しんでいたんですけど、コーヒー豆ってその場で買って終わりという商品じゃなくて、インフラっていうか。日常的にこれが切れたら困るみたいなものじゃないですか。そういうものを買っていただいるという仕事はしっかりその場限りではなくて長く、来週も来月もまた来年もっていう風に一緒に年月重ねていけるようにならないといけないなと。
ー実際に2009年の開店当初からずっと通ってらっしゃる方もいらっしゃいますか?
いらっしゃいますね。嬉しいのはお客様がずっと通ってくださって、ご家族が増えたりとか、ご結婚されたりとかそういうのがあることです。
僕も妻と2人でやっていたんですが、途中で子供ができて家族が増えて、一緒に家族の形態も少しずつ進化していって年を重ねてという。
お父さんお母さんに連れられてきていた小さい子が大きくなって自分のパートナーを連れてコーヒー飲みにきてくれたりとか、すごい嬉しいですね。
ー素敵ですね。
こんなに(手振りで)小さかったのが僕と同じくらいの身長になったり。
ー最初からそういうことを目指していて、今も同じ気持ちでできていますか?
そうですね。ある程度最初に思った形にできているのはよかったなと思います。
ーどうしてそれができていると思いますか?
スペシャルティコーヒーというものがなんなのかというのを常に考え続けているという部分はあると思います。うちがずっと仕入れをさせていただいているインポーターさん※2が使っている言葉で「リレーションシップコーヒー」という良い言葉があるんです。
信頼で繋がれているコーヒーという意味で、インポーターさんは頻繁に現地に足を運んで生産者の方とコミュニケーションをとって長期的な視点で買付けをされているんですね。
信頼関係があるので、良い時も悪い時もお付き合いするし、そうすると結果的に良いものができる。お客様ともコーヒーの品質を通して信頼関係を築いていくところを重要視してまして、それがあるから長く付き合っていただけるお客様がいるんじゃないかなと思います。
※2.インポーター:コーヒー焙煎屋さんの多くは、生のコーヒー豆を海外から仕入れるインポーターさんや専門業者から生豆を買付けしています。
ーお客さんがちゃんとそういう部分を見てくれてるなという感じはありますか?
ある程度ちゃんと伝わっているかな、ありがたいなという気持ちです。
ーどうして伝わるんでしょう。
あまり余計なことを考えないからですかね。
お店のスタイルも、よりシンプルにというのがあります。ご覧いただいた通りそんなに大きな店ではないので、コーヒーの品質、「良いものを焙煎して良いものを届ける」ということにもフォーカスしていて、そこに共感したお客様が残ってくれているというのもあるかもしれないですね。
例えばスタッフとコミュニケーションを楽しみたいとか、お洒落なお店に行きたいというお客様はもしかしたら違って、一回来てくれたけどまた違うお気に入りの店を見つけるかもしれない。
ーご自身の中でぶれない軸がすごくあるので、そこに共感してくれる人が来続けてくれる。お店それぞれ合う合わないがありますもんね。
私はCOFFEE AMP THE ROASTERさんの味が好きなんですけど、今あまり直火式焙煎機※3を使っているお店は多くないですよね。焙煎機にこだわりはありますか?
※3.直火式焙煎機:焙煎機には熱の加え方の違いがあり、大きく「直火式」「熱風式」「半熱風式」の3方式に分けられる。COFFEE AMP THE ROASTERさんではフジローヤル製の直火式焙煎機を使用している。
焙煎機に関しては、こだわって選んだというよりは、中古で買ったので「出会い」ですね。たまたま直火だったんでこれでやってみようか、くらいの感じで。与えられた環境でベストを尽くすという感じでやってきました。
ーやっぱり自分の中の哲学がしっかりあるから味わいもぶれないということでしょうか。
ゴール地点があれば、そこにどういう風にいくのが良いかなみたいな。
ー味についてのこだわりはありますか?
ーもし焙煎機が壊れたりしたら変える可能性もありますか?
変える可能性ありますね。実際今これ小さいんで辛いんですよね。直火にこだわって選ぶということはないと思うので、半熱風とかになると思います。
甘さの余韻が長くそれで終わる味わい。一口飲んで美味しいっていうよりは、1杯全部飲み切ったときの満足感、それで判断するようにしています。
カッピング※4をしていると個性が際立っているとか特徴が抜きん出ていると選ばれがちなんですけど、自分は経験と想像力で、「1杯飲み切った時」「毎日飲んだら」などトータルでの満足感を想像して選んでいますね。
※4.カッピング:コーヒーのテイスティングのこと。生豆の買付けの際などに用いられる方法。
ーお客さんがご家庭で飲む時間を想像しながら作っているんですね。
おっしゃる通りです。生活の中で楽しんでいただくっていうのがクオリティだと思うので「一口飲んですごい」っていうのではないですね。
ーよくわかります。COFFEE AMP THE ROASTERさんの焙煎はそんな印象があります。
ちなみにお店のメニューにはエスプレッソもありますが、お客様がご自宅で飲むときはドリップが多いですよね。どちらかというとドリップで飲む時に合うように考えて焙煎していますか?
ご家庭でどのように飲むか、というのにフォーカスして味作りをしていますね。
ーお店のメニューにエスプレッソがあるのはご自身の最初がバリスタだったからですか?
その理由はふたつあって、ラテを飲みたい方がたくさんいるのでそういう方に対応するというのと、卸先のお店さんでエスプレッソを提供しているお店さんも多いので、エスプレッソについての知識や技術、クオリティは持った上でアドバイスなり提案なりするためにやっています。
エスプレッソで使いたいっていう豆を「これですよ」って勧めて、自分じゃあエスプレッソやってないというのではわからなくなってしまうので。
ーメニューはどのように作っていますか?
メニューはシンプルにすることが目的で、エスプレッソドリンクで言ったら、最低限のラテ、アメリカーノ、マキアート、カフェモカ、それくらい。バリエーションコーヒーは増やさないようにしています。
とは言ってもお客様の需要もありますので、最近はいただいたオーツミルク※5がすごく美味しかったのでこれならやっても良いなと思ってオーツミルクを始めたりなど、少し柔軟性は持ってやってます。
エスプレッソ以外ですとペーパードリップも出しています。ご家庭だとペーパードリップが一番多いのでそれをご用意して、基本的に販売してる豆どれでも選んでいただけるようにしています。それは買いたい豆の味とかコーヒーの味の多様性とかを楽しんでいただくのが目的ですね。あとは水出しだったりとか。
※5.オーツミルク:オーツ麦を原料とした、植物性ミルク。
ーコールドブリュー※6も昔からやってるんですか?
※6.コールドブリュー:水出しコーヒーのこと。近年注目を集めている。
最初はなかったです。途中から始めて、パックで販売しているので。今は基本的にその味を出してます。
ーそうなんですね。ボリュームディスカウント※7もありますよね。
※7.ボリュームディスカウント:COFFEE AMP THE ROASTERさんでは、たくさん買うとコーヒー豆の100g単価がより安価になる「ボリュームディスカウント」をしている。
そうですね。やっぱりスペシャルティコーヒーってそんなに安くないものじゃないですか。ただスペシャルティコーヒーって生産者さんにきちんとした対価をし払って流通させていくっていう理念があるので末端のお店もディスカウントしちゃいけないんですよね。でも例えば家族がいる方たくさん飲む方には負担が大きくなってしまうので、量が増えると少しずつその負担をこちらで少し引き受けるとこういう感じのやり方かなぁと思っています。
お客様としても店の使い方は試していろんな店とか方法というよりは、ここでたくさん買ったり、長く買い続けていただくとお得になるよという形だったら良いんじゃないかなって。
ー「リレーションシップコーヒー」
生産者さんと、お客さんと長い信頼関係を築いていくために
ースペシャルティコーヒーとはどこで出会ったんですか?
バリスタとしてやっている中で、第一回SCAJ※7があったり、当時の上司がバリスタチャンピオンシップ※8に出たりしてて、そこからいろいろ他のメディアでも見聞きする中でスペシャルティコーヒーの情報が入ってくるようになりました。自分もいろんなお店で買ったり飲んだりして、「これは!」と思って。良いもんだなって。
※7.SCAJ:全日本スペシャルティコーヒー協会主宰のコーヒーの展示会。
※8.バリスタチャンピオンシップ:SCAJで開催されるバリスタの技術を競う競技会。
ースペシャルティコーヒーの、「生産者さんたちに正当な対価をお支払いする」という点に共感したんですか?
今盛んに言われているようなことは、当時かから繋がっていたと思っています。
どこで買い物をするかとか、どこにお金を払うかとかいうことはすごく「選択」だと思うんですね。それがどういう社会を作っていきたいかっていう意思表示になるので。
商売をするっていうのは、お金を稼ぐ以外に社会との繋がりというか、社会に対してどういったアクションをするかというのも含まれていると思います。それが社会がどういった方向になっていったら良いなということに繋がるアイデアだなというのがあるので。
その前に独立を考えていたときは「バリスタをやりたい」「エスプレッソカフェをやりたい」という気持ちで、動機として弱かったのでなかなか独立ということを踏み切るところまでいかなかったんですよね。
ースペシャルティコーヒーの概念とかを自分の中で理解していく中で、そういう風に社会に携わっていく方法が良いなと思ったということですね。
そうですね。コーヒーってそれだけでその日いちにちに元気になったりとか、ちょっと(気持ちを)あげてくれるじゃないですか。それがすごい素敵だなと思って。
ー実際にずっとぶれずに続けていることがすごいと思います。2店舗めとか、焙煎所を作るとかは考えていますか?
そういうタイミングが来たりとか、必要に迫られればやると思うんですけど、お店を出したいという目的が先というのはないですね。
ー根本的な思想・考え方の部分で必要になった場合には増やすけど、大きくしたいという動機では事業を大きくすることはしないということですね。
今はないですね。
10年やってるといろんなタイミングなり自分の考えもいろいろあったのでもっと何年後かにはお店増やせたら良いなみたいなことを考えたりするタイミングは全然あると思うんですが、今たどり着いたスタンスがこういう感じです。
ー10年やってきた中で変革期とか、ここで変わったみたいなことはありますか?
パートナーの陽子さん:お客様も10年ずっと来てくださっている方が多くいらっしゃるんで、お客様も生活が変わっていったりしています。お子さんができたりとか、お孫さんができたりとかそういう感じでみなさんとの関係が豊かになっていく感じ。自分たちの生活もまた変わってきてるんで街とお客さんと一緒にだんだん成長できていると良いなと思っています。
10年のタイミングといいますか、ここでしっかりしてきた部分があります。
3歳だった子が中学生になったりとか、母の日に初めてドキドキで買いに来てくれた中学生の子が社会人になったりとか。そういうのはもう感動します。
ー聞いてるだけで感動します。
パートナーの陽子さん:最初、女の子がもじもじしながら入ってきて「母の日のプレゼント探してるんです」って相談してくれたんです。
私たちもまだお店を始めたばかりで、スペシャルティコーヒー自体もまだ日本に浸透してない時に、一人で買いにこられて。その時にまだみなさんあまり選ばれないエチオピアっていう酸のエレガントな豆を選ばれて、それから10年、お母さまはエチオピアを飲んでくださっています。
ー先ほど「リレーションシップ」という言葉がありましたが、生産者さんだけじゃなく、お客様とも繋がっていくし、育っていっているという感じなんですかね。
そうですね。緩やかにみんなで変化して変化の積み重ねというか成長みたいなものは感じられます。
事業を大きくしていくとか大きな目標みたいなのはないんですけども、仕事も自分たちの生活もサスティナブルにして続けていくのが目標になってきたなっていうのがありますね。
ー時代的に今はそういう考えが結構受け入れられやすいと思うんですけど、開店したばかりの時ってそんなアイデアみんな持ってなかったと思うんですよね。最初からそんな感じでやってたんですか?
最初はやっぱりお店始めたばかりなんでうまくいくかも不安ですし、すぐ潰れちゃうかもしれないじゃないですか。
とにかく頑張んなきゃいけないしか考えてなかったんで今考えるとだいぶ長い時間働いたりとかがむしゃらにやってたんですけど、少しずつ家族も増えたりお客様との長い付き合いっていうのを実現してきた中で今考えてもやっぱりサスティナブルな、生活も仕事もっていう部分で、例えば今営業時間すごく短くしたんですよね。
夕方の18:00に終わりにしてて、月に一回日曜日もおやすみにしています。というのは今小学2年生の子供がいるんですけど、6時に帰れれば食事の支度を一緒にできたりとか一緒にご飯を食べれる、宿題見たりもできます。
小学校は日曜しか休みがないんで、土日にお店を開けていると遊んであげられないので。それだったら月一で休みを作って遊んであげるっていう。
お客様側にとってはお店の時間が短くなって少し不便かもしれないです。でもお客様に日常の質をあげていただくためにコーヒーを買っていただきたいと思っていても、僕らが質の良い生活をしていかないとそれは無理だなってことで。
ーそうですね。自分たちの状態もちゃんとよくしてお客さんにもちゃんと良い循環をさせられてみたいなことを考えながら営業されているんですね。
そうですね。
パートナーの陽子さん:3年くらいはがむしゃらだったよね。はちゃめちゃでした。床で倒れて寝たりとか。
お客さんがコーヒーを求めてきてくださる方がすごく増えてるのが実感できたのもあります。
最初は高円寺でカフェラテが飲めるようになったんだね、という感じで割と一見様みたいなお客様が多かったんですけど、豆を求めてくださったり味を求めてきてくださる方が残ってくださったというのもあって、自分たちの働き方とか提供の仕方も考え直そうかなという気になりました。お客様のおかげではあるんですけど。
できれば働く時間をを短くしていくことが目標かもしれないですね。
家庭があるので、僕が長く働けば働くほどパートナーにしわ寄せがいくような形に今なっていて、そういうのはやっぱりサスティナブルではないので。なるべく。
ーこれからどうしていきたいかのビジョンはありますか?
そうですね。そういった感じで仕事と生活がサスティナブルな状態で続けていくっていうことと、質をあげていくこと。そしてそこにはもちろん、コーヒーの品質を高く保ち続けるということは大前提。なので心地いい生活と関係を長く続けていければと思います。
ー今後COFFEE AMP THE ROASTERさんがお客さんや生産者さんと共にどのように変化していくのか、楽しみにしています。
江木さんのお話は終始一貫していました。
営業時間中にお伺いしたインタビュー中には、常連のお客様が何人もいらっしゃいました。たくさんお話をするわけではないけれど、そこにはきちんと「これまでの関係性がある」ということが透けて見えて、COFFEE AMP THE ROASTERさんのお店の在り方がそういうものであるということを再確認しました。
インタビューの中でふっと「お客様のおかげです」という言葉が出ることが何度かあり、お二人の意識の中には常に「地域の人」や「お客様」と一緒にお店を続けているという意識が強くあるんだなということを感じました。
店の造作と同様、日々やっていることもとてもシンプルで、だからこそ全てに筋が通っている。これまでCOFFEE AMP THE ROASTERさんを遠くから眺めて「いいなぁ」と思っていた1ファンとしては、長年の答え合わせをした気分です。
長く続けていくこと、周辺の人々と関係を紡いでいくということが「コーヒー屋の生き方」として十分に魅力的で可能性があるということが、今コーヒーに向き合う方にも伝わると嬉しいと思います。
東京都杉並区高円寺南2-20-13 コアビル102
OPEN : [火~日]11:00 – 19:00
定休日:月曜日、毎月第二日曜日