[つまみ読む生活]vol.18 ラーメン食べたい
「おはよう」のあなたも、「こんばんは」なあなたも、こんにちは。第18話です。
最近、やっと新しい仕事をはじめました。さっそくすぎることに2日目からリモート勤務で、色々と想像を膨らませて買った新しい服は出番を迎えないまま季節が変わりそうです。ここ数日で突然暖かくなりました。もう春なのかもしれない。
全く予定のない引きこもり生活から予定が埋まっている引きこもり生活になって、約一年のダラダラ生活で鈍った体がどこまで動くものかと心配していたけど、私は忙しい方が向いているみたいです。自分でもびっくりするほどキビキビ。昼寝もしないで8時間ずっとイキイキ。
いつの間にか謎の腹痛もすっかり治り、その反動で食べまくり動きまくっているという感じです。
「まぁたそんなことやってたらお腹痛くなるぞ〜」と、理性が呟く土曜日の11時です。
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まだまだ、気安く外食できる状況ではない。人と話すとか人とご飯を食べることが感染源になるのって改めて本当にひどいもんですよね……。
“ 左に5回、右に3回、2回ジャンプして奥歯を一本抜く ”くらいやって初めて感染するウイルスだったらよかったのに。まあ実際そんなウイルス(呪いの方が近い?)があっても永遠に発見されないか。あ、ということは存在していることも否定できない?
…さて、コロナ禍になってから「わたしって、家で適当ご飯を食べるの結構好きかも」と気付きました。
ご飯の上に納豆、子持ち昆布、電子レンジで膨らませた白だし入りの卵焼き、インスタントのお味噌汁、昨日の残り物。
もしくは、無印のレトルトカレー。
もしくは、具がキャベツと乾燥ジャコだけのペペチ。
(ペペロンチーノのこと「ペペチ」って言うのって、普通ですか?私だけですか?教えてください。)
だいたいこの3パターンのルーティンです。妥協してるわけでもなく満足度も高い。
とはいえ、月一くらいのタイミングで家では絶対に食べられないものを突然に強く求めるようになる。そう、この前急に「ラーメン食べたい」と思いました。
ラーメンって、家で作れない。「サッポロ一番」とか美味しいけど、違う。家で、あのチャーシューとあのスープとあの麺は再現できないッ…!「某有名ラーメン店の生麺。スープ付き」的な類のものを何度かスーパーで買ったけど、全〜然違う!!!
本気で作るなら、寸胴鍋と豚骨何キロ分かと、最低8時間の暇を用意しなければならない。
そういえば、本格カレーも数年前までは簡単に手に入らない類のものだったなあ。
いったい誰が、無印がカレー屋になると予測できただろうか。パウチであそこまで美味しいとは、無印さんにはその能力でラーメン屋もやってもらいたいものです。
今の所、#おうちご飯 で本格ラーメンはどうあがいても無理なのです。
「これはもう仕方ないな」
ということで長い長い言い訳を終え、ラーメン屋に行きました。
引きこもり人間からしたら、ラーメン屋に行くのってもう立派なイベント。メニューに並ぶオプションをここぞとばかりにプラスしてしまいましたよ〜。
そしてラーメンの感想を書こうとして気付いた……。食べた記憶がない。
いつのまにかどんぶりが空っぽになっていたのですから。食べる前と食べた後で、シーンが2コマ。
こんな悲しいことがありますか?食べることに夢中になりすぎると、記憶って飛びますよね。冷静にゆっくり食べればそんな事にはならないんですけどね。ほら、“ずっとファンだったアイドルにやっと会えたけど緊張して記憶飛ぶやつ”と同じです。準備と前置きを長くしすぎると本番が一瞬。
これが
食べたい欲が秒速で満たされると脳がついていけずゼロカウントにしてしまう現象。
明日にでもまた食べに行こうかな……(そしてラーメンの沼へ!)
今回はこの辺で。ごちそうさまでした。
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