こや

[つまみ読む生活]vol.2 自家製麦茶になりたい

Column

「おはよう」のあなたも、「こんばんは」なあなたも、こんにちは。第2話です。

さて、コロナ時代もなんだか終わりが見えてきました。まだまだ気を緩めてくれるなよ〜っと全人類の背中をチクっと爪楊枝で刺したい私です。

(追記:終わったと見せかけてぜんっぜん終わってなかった!!なタイミングでした。)

今年の3月に出版社のお仕事を辞めて、その後すぐ始めた素敵なカフェでのバイトも辞めなくてはいけない事情ができ、

「私という人間は大学卒業してからずーーーーといつまでも仕事探しばかりしているナァ」

と、しょぼくれている、肌寒い金曜日の16時からお届けしています。

しかし、今得た時間は、自分のために、大事に大事に過ごしていきたいものです。

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みなさん、突然ですが、これまでの人生で一番飲んでいる飲み物はなんですか?

毎朝の牛乳、仕事の合間に飲むコーヒー、基本のお水、それとも呑兵衛なお人は、お酒かしら?シバタさんはきっと、コーヒーなんだろうなあ…。

私は、間違いなく「自家製むぎ茶」です。もしかして同じ人も多いのではないでしょうか。今ニートだからずっと家にいて、より飲む頻度が上がっています。すぐ空になるんですよ。最近暑いですもの。新しいむぎ茶を作る為にお湯を沸かしながら、ふと思ったんです。

「私の体の水分は、むぎ茶由来だな」と。

そういえば、エッセイ、次は何を書こうかな〜って楽しく考えてる時も、右手のコップに入ってました。大好きな飲み物、とかではないんです。特別美味しいなーって思って飲んだこともないです。だけど、一番飲んでいるんです。

自家製むぎ茶と共に育ったから。

遠足の時も、おばあちゃん家遊びに行った時も、部活帰り一目散に冷蔵庫開けて手に取るのも、節約の為に会社に持って行っていたマイボトルの中身も、眠れない夜に飲む1杯も、自家製むぎ茶でした。いっつもすごく冷たくて(真夜中のむぎ茶は、寝る前に仕込んだばかりでぬるいけど)、のどごしが妙に良くて、体にスーッっとすぐ馴染んで気持ち良いんです。

 大好きな自家製むぎ茶のことを考えているうちに、飲み物と自分の間にも、対・ヒトと同じような、各々の関係性があるかもなーって妄想を膨らませたりもしました。

例えばですが、私と飲み物たちの関係を紹介します。

ホットミルク: 優しく慰めてくれる姉さん
ハイボール : 一緒に遊んでくれる友達
酒    : 体の調子を整えてくれる保健室の先生
コーヒー  : そっとしておいてくれる紳士なおじいちゃん

といった具合です。

妄想しながら、私思ったのです。「自家製むぎ茶みたいな人になりたいなー」って。

いつもそばに、ただ変わらずにいて、特別ではない。でも、ないと体のバランスがちょっと崩れちゃうくらい、実はとっても必要な存在…。素敵っ!憧れます。

今日から、自家製のむぎ茶みたいな人を目指すことにしっくりきちゃいました。飲むたびに思い出せるし、モチベーションを保てそうです。では、今回はこのへんで。お腹タプタプ。

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