こや

[つまみ読む生活]vol.15 朝を手に入れる

Column

「おはよう」のあなたも、「こんばんは」なあなたも、こんにちは。第15話です。

お正月って、いつもお天気良いですよね。「おせち食べるよー」と9時に起こされて、「年賀状取ってきてー」と頼まれて、寝ぼけながら玄関を開けると、スッキリした空気と日差し。なんかめでたい感じだな〜と、そういえば毎年思っています。

ということで、過去 60年間の東京の1/1の午前9時のお天気を調べたところ、

[ 45回の晴れ、10回の曇り、1回の雪、4回の雨 ]でした。すごい。

この知識を友達にひけらかしたら、「僕はいつもおばあちゃんちで過ごすけど、雪か雨のイメージあるな〜」と共感を得られず。天気が良いのは主に太平洋側らしい。

ふーん、また知識が増えた!と思う、金曜日の15時です。

あけましておめでとうございます。

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さて、なんの目標も立てずに新年を迎えてしまい、相変わらず、ほぼ朝に寝て昼過ぎに起きるという不健康な毎日です。

私の基本的な一日は、昼に超絶空腹で起き、冷蔵庫の中にあるものをかき集めて名前のない料理を作りたくさん食べ、顔を洗い歯を磨き、パジャマから部屋着に着替え、クレヨンしんちゃんの映画(ハマっている)をとりあえず1本観て、予定があれば出かけ、17時には絶対に帰宅し、18時にご飯を食べ、風呂に入り、あれこれし、22時には空腹が始まり誤魔化すように筋トレをし、23時には布団に入り、何かしらの映画や本を読み、25時には空腹限界を迎え、それを必死に我慢してたら眠れなくなり、考え事も止まらなくなり、眠り方を忘れ、27時には眠れないことに疲れて知らないうちに意識が飛び、お腹と膀胱の限界で目が覚めたら昼の12時、という(充実しているように見えるが)毎日やってたら本人もうんざりなルーティンです。

眠れない元凶ともなっている、空腹。最後の食事と最初の食事の間に18時間もある、という計算になります。1日が24時間だというのに。頭が混乱する数字……。

「こんな生活よくない、やめないと。頑張りたい。」と思って、早く就寝したこともあります。しかし起きるのはいつもと同じ時間。結局ただ沢山寝ただけ。という失敗を何回も繰り返してきて、自分への信頼もない。

今まで仕事や学校で遅刻をほとんどしてこなかった。起きれない体という訳でもない。「予定があれば起きられるのか」と思って、病院とか美容院とかの予約は一番早い時間にするようにしたら、その時だけ成功する。

そして、やっと、わかったのです。

「朝に楽しみを作ろう。起きる理由を作ろう」と。

22時に訪れる空腹時間に、明日の朝ごはんの献立を考えて、

「食べたい、食べたい、早く食べたい!早く起きれば食べられる…タイムリープ!」

ってな感じで欲望を起きる活力に利用する作戦で、先日やっとこさ大成功を遂げました!!

ジャガイモを小さく切ってレンジで加熱。柔らかくなったら豆乳と共にミキサーに入れてペーストに。鍋に移してコンソメと塩胡椒とパセリで味付け。追豆乳で飲みやすく。レトルトじゃない、食物繊維とタンパク質たっぷりのポタージュを作る。同時進行でトーストにバター、ハム、チーズをのせて焼いて、目玉焼きをかぶせる。トマトとレタスを添えて、ヨーグルトにハチミツを沢山かけてフィニッシュ。

かぶりつく、うまい。スープ飲む、体が温まる。口から体全体に広がる幸福感。

細くあけた窓からの冷たい風と、柔らかな日差し、全くついていけない朝ドラが流れ、小鳥がちゅんちゅん。

朝すご!!朝ってこんなに気持ちよかったのか?

世界がキラキラしている。感動してしまった。少し泣きそうになった。

ずっと頑張りたいと思っていたけど出来なかったことが出来た。やっと、朝を手に入れた!

朝。そういえば私には、ずっと朝がなかったな、と気づく。

通学出勤していた時は、朝は1秒でも長く寝ていたいというのが最優先で、前日の夜のうちに全ての準備を済ませ、家を出る時間の20分前起き、最速で最低限の身支度をし駅まで走る。電車で寝て、着いてからコンビニのコーヒー、タッパーに入れてきたりんごなどを齧りながらパソコンしてました(態度悪い)。

私にとっての朝は、朝ごはんのためにあるものではなく、出かけるために仕方なく起きる忙しい時間でしかなかったのです。

そして今、早起きチャレンジは5日目です。続くといいな。1日にはっきりとした区切りができて、体が動くようになりました。

大きな目標や予定がなくたって、起きてから食べたいものがあるだけでいい。朝のパワーを存分に浴びて、久々に背筋が伸びました。まずは当たり前のことを大事にしていきたいものです。

今回はこの辺で、ごちそうさまでした。

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