こや

[つまみ読む生活]vol.32 愛しのモンティ

Column

「おはよう」のあなたも、「こんばんは」なあなたも、こんにちは。第32話です。

シラス丼を見て、“命すぎる”と思う人がいるという投稿をTwitterで見かけたからか、
表参道の、木の枝に沿って電飾が一つ一つ流れるようにくっついているイルミネーションを見て“労力すぎる”と思ってしまう木曜日の12時です。
光っているのはライトではなく、設置者たちの汗と涙の輝きなのかもしれない。

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今日は12月23日。明日はクリスマスか〜。
まあ、なんの予定もないのですが、今年のクリスマスは、楽しめています。
街なかのイルミネーションを見て素直に綺麗だな(業者に感謝)と思うし、仕事中には自発的にクリスマスソングを聴いたり、自分へのクリスマスプレゼントという事にして散財したり、今年特にお世話になった友達に、立体になる(飛び出す絵本みたいな)クリスマスカードを買ったりなんかしちゃっています。

毎年平等に降り注ぐホリデームード、それを受け取るかどうかは各人の自由だけど、素直に楽しめるもんは楽しんだ方がいいかもなと思うようになり、そんな変化から私は確実に丸くなり、大人になったなと実感しています。

今朝起きて、「ハッ!もう23日!?今日送らないと、せっかく買ったクリスマスカードを無駄にしちゃう!早く出さなきゃ!!」と思い、寝癖をつけたままコートだけ羽織って家を出ました。

天気が良くて、冷たい空気が鼻の中をメンソールみたいに通っていって、気持ちよくて、さっきまで見ていたいい夢(高頻度で悪夢を見るタイプの人間です)を思い出しながらルンルンで歩いていく。
しかし3分ほどでポストに到着。足りない。せっかく外に出たわけだし、ポストだけってのはもったいないなと思い、少し散歩することにしました。

目的は決めず、「次のポストまで、いや次のポストまで」という感じで歩き進めていくと、だんだんお腹が空いてきた。そういえば朝ごはん食べてなかったや。

3つのポストを見送った先のパン屋さんに入り、美しいパンやケーキが並ぶ中、割とガッツリ食べたくなっている私の目に入ってきたのは、“モンテ・クリスト”という名のサンドイッチ。
モンテ・クリストといえば、フランスの名著『モンテ・クリスト伯』が思い浮かぶけど、やはりそうらしい。(が、それ以上詳しいことはわからなかった)

フレンチトーストに目玉焼きとハム、チーズが挟まっている。
私が入手したモンティ(今付けたアダ名)は、表面にもカリッとしたチーズがひっついていて、シナモンまでかかっている。

え〜めっちゃ美味しい…。甘いし、しょっぱいし、カリカリだしトロトロなんですけど〜。今年食べた中でトップ3に入る好みの味。
2021年残すところ約1週間にしてトップに食い込むとは、大晦日まで気が抜けないですわね。ありがとう、モンティ。

そして気づいちゃいました。モンティって神様がくれた私へのクリスマスプレゼントなんじゃないかって。(壮大な解釈!)

整理しよう↓

1.今年はクリスマスを楽しんでいる

2.クリスマスカードをポストに投函しようとした

3.せっかくなので少し散歩をした

4.お腹が空いた

5.モンティに出会った

もうこれ、クリスマスのおかげですよね。クリスマスプレゼントですよね。

メリークリスマス!

書いてて冷や汗かいたのですが、クリスマスカード、バックに入ったままでした。
すぐに行ってきます。今回はこの辺で。ごちそうさまでした。

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「つまみ読む生活」
食べるように読み、吐くように書きます。ここ3年、1年おきに人生がガラッと変わってる。
こや